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コウ チャンス 『PTQタルキール覇王譚in大阪 参加レポート』 
 
text by Changs Kou

 どうも高暢秀です。

  今回はタルキール覇王譚』予選in大阪に参加してきました。
そのレポートをお届けします。

それでは本文のほうをどうぞ。
Sample Deck
24land
2《沼/Swamp》
1《森/Forest》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
2《湿地の干潟/Marsh Flats》
3《草むした墓/Overgrown Tomb》
2《黄昏のぬかるみ/Twilight Mire》
1《森林の墓地/Woodland Cemetery》
1《ヨーグモスの墓、アーボーグ》
4《樹上の村/Treetop Village》
4《地盤の際/Tectonic Edge》

15creature
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《闇の腹心/Dark Confidant》
4《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
2《台所の嫌がらせ》
1《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》

21spell
4《思考囲い/Thoughtseize》
4《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
4《突然の衰微/Abrupt Decay》
4《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
2《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
2《四肢切断/Dismember》
1《殺戮の契約/Slaughter Pact》
15sideboard
3《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
3《忍び寄る腐食/Creeping Corrosion》
3《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》
2《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2《窒息/Choke》
1《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》


 ミラーを意識してメインから《台所の嫌がらせ》を採用した。
これで《ヴェールのリリアナ》に対して耐性がついた。

 また当然ながらも赤バーン系にもそれなりに有効なカードである。
他は割と普通の構成なので本戦のレポートへと移ろう。





R1 青トロン  先手

Game1

 初手は《突然の衰微》、《大渦の脈動》、《台所の嫌がらせ》と土地が4枚。
不満はあるものの相手のデッキがわからない状態ではマリガンするほどでもないなとキープ。

 しかし対戦相手の初動は最悪の《ウルザの魔力炉》からの《探検者の地図》。
手札のカードのほとんどが有効ではない最悪の事態となる。

 そうはいっても出来ることはほとんどないので《突然の衰微》を使って《探検者の地図》を破壊しておく。
すると相手のセットは二枚目の《ウルザの魔力炉》といまいち。
この好機に最高のカードである《ヴェールのリリアナ》をトップデッキ、プレッシャーをかけていく。

 そこからは更にトップデッキした《思考囲い》を絡めて相手の選択肢を削いで行く。
最終的にはリリアナの奥義で土地を割ってそのまま《台所の嫌がらせ》で殴り切る。

サイドin

3《大爆発の魔道士》
1《最後のトロール、スラーン》



サイドout

2《四肢切断》
2《突然の衰微》

 《大爆発の魔道士》はあるだけサイドイン。
《最後のトロール、スラーン》はそれほど有効ではないが多すぎる除去よりはずっとマシということでサイドイン。



Game2
 《大渦の脈動》、《突然の衰微》、《最後のトロール、スラーン》、土地4というハンドをトロンを相手するには役不足とマリガン。
ワンマリガン後は《思考囲い》、《コジレックの審問》、《ヴェールのリリアナ》、土地3枚とこのマッチで必要なカードのうちクロック以外は全てあるハンドをキープ。

 手札の通りハンデスで前方確認と相手の足止めをしてから《ヴェールのリリアナ》で更にリソースを削っていく。
結局一本目同様《ヴェールのリリアナ》の奥義から土地までも縛り上げて《大爆発の魔道士》と《樹上の村》で殴り切る。

 緩いハンドをキープすると苦戦するがしっかりと目的意識を持ってマリガンすることで勝率が激変するマッチ。
マリガンは厳しめに。






R2 メリーラレスポッド  先手


 BIGWEBライターの一人りょーちんさんとの対戦。
りょーちんさん視点でもレポートが掲載されるはずなのでそちらの方も是非。

Game1
 《突然の衰微》、《タルモゴイフ》、《ヴェールのリリアナ》、《樹上の村》を含む土地4枚をキープ。
《タルモゴイフ》から《ヴェールのリリアナ》を展開して受け気味にゲームを展開。

 相手は《貴族の教主》からの《復活の声》、《極楽鳥》というロケットスタート。
こっちが《タルモゴイフ》を壁に回すも手札からの《ネクラタル》で除去されて《ヴェールのリリアナ》を維持することも困難な場に。

 そんな中手札に抱えてるのは役に立たなくなった《ヴェールのリリアナ》が3枚となんとも偏った手札に。
結局場を巻き返せず負け。


サイドin

3《墓掘りの檻》
1《ゴルガリの魔除け》



サイドout

1《突然の衰微》
1《最後のトロール、スラーン》
2《コジレックの審問》

 よく《ヴェールのリリアナ》をサイドアウトすると聞くがBGが殻に勝つ時は消耗戦にもつれ込んだ末に個々のクリーチャーのスペックで上回るという展開が一番多いと感じたので消耗戦に持ち込むためにも《ヴェールのリリアナ》は必要と判断。

 消耗戦ではトップしたときにイマイチなハンデス、その中でも《出産の殻》や《修復の天使》などに対応できない《コジレックの審問》と微妙に打つところの少ない《突然の衰微》、そして重いので《最後のトロール、スラーン》をサイドアウト。


Game2
 《新緑の地下墓地》、《思考囲い》2、《闇の腹心》、《墓掘りの檻》、《四肢切断》、《突然の衰微》というこのマッチで必要なカードはほぼ全てあるが土地が1枚というハンドをキープするか悩む。

 仮にキープして土地が止まった場合自分が取れる行動がライフをたくさん要求するので致命傷になってしまうと考えてマリガン。
そのあとはまともな手札に出会えず都合3回のマリガンを重ねた末に《闇の腹心》、《大渦の脈動》、土地二枚というハンドをキープ。相手はダブルマリガン。

 こちらの2ターン目の《闇の腹心》は残念ながら《突然の衰微》されてしまい《墓掘りの檻》を張りつつ除去で場を裁こうとするものの手数が足りずに負け。

 結果的にマリガンが響いてしまったが納得の行くハンドを求めたが故のマリガンだったので後悔はないと気持ちを切り替えて残り全勝からのトップ8を目指す。






R3 白黒グッドスタッフ  先手
白黒の優秀なカード群で固められたデッキ。
メタゲームの上位陣に有利なカードが多いため最近はMOでよく見かけるようになってきた。

Game1

 除去とリリアナという初手をキープ。
相手の初動は2ターン目に《群れネズミ》。 これを《ヴェールのリリアナ》で処理するものの返しの《刃の接合者》に頭を抱える。

 未だにクリーチャーを引けておらず《ヴェールのリリアナ》を守るにはトークンに《突然の衰微》を打つ必要がある。
慎重にプランを練るためにもここで《思考囲い》をプレイ。

 相手の手札は《未練ある魂》、《闇の腹心》、《ヴェールのリリアナ》、《刃の接合者》と最悪の物。
結局盤面で大きく負けてしまいそのまま負け。


サイドin

3《大爆発の魔道士》
2《強情なベイロス》
1《ゴルガリの魔除け》



サイドout

1《最後のトロール、スラーン》
2《思考囲い》
1《殺戮の契約》
2《ヴェールのリリアナ》

 どうしても効きにくい《ヴェールのリリアナ》や《最後のトロール、スラーン》に加えてトップデッキしたときにあまり効果的ではない《思考囲い》と黒のクリーチャーもそれなりにみかけたために《殺戮の契約》をサイドアウトし、タイトなマナベースを攻めるべく《大爆発の魔道士》、相手の《ヴェールのリリアナ》に注目して《強情なベイロス》、《未練ある魂》を意識して《ゴルガリの魔除け》をサイドイン。

Game2
 初手は《ヴェールのリリアナ》、《大爆発の魔道士》、《思考囲い》、土地4をキープ。
《思考囲い》でみた相手の手札は《流刑への道》2、《闇の腹心》、《刃の接合者》、《湿地の干潟》、《変わり谷》、《大天使の聖堂》。ここから除去しにくい《刃の接合者》を抜く。

《闇の腹心》には《ヴェールのリリアナ》で対処するつもり。
そのあと2ターン目にでてきたのは《闇の腹心》ではなく《群れネズミ》。

 ここで長考する。

 《群れネズミ》を《ヴェールのリリアナ》で除去すると返しの《闇の腹心》が生き残ってしまう。そうなると非常にまずい。

 では他のプランだとなにがあるかというと《大爆発の魔道士》で土地を攻めるプランだ。
相手の土地は《神無き祭殿》しか色マナがでないのでこれを破壊することで返しの行動を大きく阻害するというプランだ。

 しかしこれは土地を引かれたらそれこそおしまいとすら言えるほどのテンポロスをしてしまう。

 悩んだ末に選んだのは土地破壊のプラン。
これは土地をひかれた確かに厳しいがひかれなければかなり有利になる点を評価した。

 また相手は《湿地の干潟》を1ターン目にプレイしたが起動したのは2ターン目になってからだった。
これはフェッチを起動することでデッキ内の土地の総枚数が減ることを嫌った、つまり1ターン目に土地を引かなかったと推定できる。
とはいうものの理由としては不十分であるが他のプランが心もとないので土地をひかれないことを願ってターンを返す。

 勝敗を左右するであろう相手のドローはランドではなかったらしく《群れネズミ》と《変わり谷》がアタックしただけでターンを終える。
ほっと息をつきながら《ヴェールのリリアナ》で《群れネズミ》を除去しつつ返しの《変わり谷》のアタックを強要する。

 結局そのまま相手は色マナを引くことが勝利できた。


サイドチェンジなし


Game3

 こっちがハンデスからクロック展開と会心の周り。
相手も《刃の接合者》や《未練ある魂》で応戦してくるが生物単体の性能はこちらが上。

 《タルモゴイフ》と《漁る軟泥》の前に相手は防戦を強いられる展開となるがチャンプブロックを始めるのが少しはやかった。
これは全体除去、つまり《神の怒り》系のカードの存在を示唆する行動であるため途中でひいた《闇の腹心》はプレイせずに現状維持を続ける。

案の定途中で《滅び》をうたれたが《樹上の村》が止まらずに勝利。





R4 白ウィニータッチ青 先手


Game1

 相手の《栄光の騎士》がとめられない。
こっちもクリーチャーを展開するが合計3枚の《流刑への道》と四肢切断の前にブロックもできずに最後は《聖トラフトの霊》と《ミラディンの十字軍》まで並べられて負け。
サイドin

1《ゴルガリの魔除け》
3《大爆発の魔道士》



サイドout

1《最後のトロール、スラーン》
2《大渦の脈動》
1《四肢切断》


 普通のサイドではとても勝てそうには思えなかったので《大爆発の魔道士》で相手の事故につけこめるようにした。

Game2

 気づいたらプロテクションの群れに囲まれてました・・・
こういうとなんだがプロテクションっていう能力は技術が介入できなくてどうしようもなかった。

 ここでトップ8の可能性がなくなるも練習のために続行。






R5 風景の変容  先手

Game1

 相手がダブマリ。こっちは《闇の腹心》スタート。
相手は最後まで緑マナをひかなかったようでそのまま勝ち。

サイドin

3《大爆発の魔道士》
2《強情なベイロス》
1《最後のトロール、スラーン》



サイドout

4《突然の衰微》
2《四肢切断》

 除去をもっと抜きたいところだがサイドインするものも特にないので《原始のタイタン》をGame1
でみていたのでそれに触れない除去から優先してサイドアウト。


Game2

 お互い1マリガンからこっちは《思考囲い》2、《台所の嫌がらせ》2、土地2でキープ。
相手の初動は《明日への探索》待機。

 こっちが《思考囲い》で覗くと手札には《イゼットの魔除け》と《強情なベイロス》と土地。
《強情なベイロス》のせいでハンデスがうちづらくまた土地もひけずにぐだぐだしてるうちに《原始のタイタン》がでてきて負け。


サイドチェンジなし


Game3

 序盤からハンデス連打しつつ《タルモゴイフ》でビート。
《樹上の村》も合わせて相手になにもさせないまま勝利。





R6 ヘイトベア  先手

Game1

 相手の土地が1で止まって《貴族の教主》をしっかりと除去しながら《タルモゴイフ》でビート。
そのまま勝利。
サイドin

1《ゴルガリの魔除け》


サイドout

1《最後のトロール、スラーン》

 特に有効なサイドボードもとっていないためマナクリなどを一気に除去できる可能性のある《ゴルガリの魔除け》とあまり有効でない《最後のトロールスラーン》を入れ替える。


Game2

 《貴族の教主》から《ミラディンの十字軍》を連打されてしまってろくな抵抗もできずに負け。


サイドチェンジなし

Game3

 序盤から《闇の腹心》でアドヴァンテージを得ながら裁いていく。
相手は《地平線の梢》しか色マナがだせずにダメージが積み重なっていく。

 結局都合3枚引いた《ヴェールのリリアナ》を《ロクソドンの強打者》をケアしながら慎重に使って勝利。





R7 白黒トークン  先手

Game1

 相手があまりトークンを生成するカードを引かずに珍しくBGのクリーチャー性能で押し切る。

サイドin

1《ゴルガリの魔除け》


サイドout

1《最後のトロール、スラーン》

トークンには全体除去ということで魔除けをサイドイン。
ダメージが通りにくくなるのでスラーンはサイドアウト。


Game2
 またもや相手がトークンを生成する手段をひかない。
途中《刃砦の英雄》と複数の《樹上の村》がにらみ合うもこっちには《闇の腹心》があるためどんどん有利に。

 そのうち《大渦の脈動》をひきこんで英雄を除去したところからトップデッキで耐える相手をゆっくりと追い詰めていくも《ミラディンの十字軍》が2枚ならんだところで膠着。

 相手のライフは3だけなのでクリーチャーの数で上回ることができれば勝利できる。
お互いトップデッキを願ってカードを引くも無駄牌をいくつか重ねた末に《大渦の脈動》をひけて手札にたまっていたハンデスで前方確認してからブロッカーを処理して勝利。






R8 タルモツイン  先手

Game1

 相手が軽い除去をたくさんもっていたので消耗戦となる。
コンボパーツは意識してはやめに除去して最終的に巨大な《漁る軟泥》で勝利。

サイドin

2《窒息》
1《最後のトロール、スラーン》
3《大爆発の魔道士》



サイドout

2《台所の嫌がらせ屋》
2《大渦の脈動》
2《思考囲い》



Game2
 またもや消耗戦となるも先手をとられた分序盤の攻防でダメージを受ける。
お互いの場に《最後のトロール、スラーン》が着地しにらみ合うも《稲妻》をひかれてライフが詰まって負け。


サイドチェンジなし



Game3

 ダブルマリガンながらもハンデスからの《タルモゴイフ》と動くも《炎の斬りつけ》ですぐに除去される。
相手からはどんどん《タルモゴイフ》が展開されるもどうにかすべて除去していく。

 そうこうしているうちに相手の手札は《差し戻し》2枚だけだったので構えられている時は《樹上の村》で殴って、隙をみつけてはクリーチャーを追加していく。

 最終的に《最後のトロール、スラーン》の返しに《漁る軟泥》を2枚追加して勝利。


 ダブルマリガン分を《差し戻し》2枚を唱える機会を与えずに実質無駄牌としてことで埋めれたのが勝因。





R9 感染  後手

Game1
 《思考囲い》で覗いた相手のハンドは強化呪文と2枚の《墨蛾の生息地》。
強化呪文はハンデスでさばくも2枚の《墨蛾の生息地》とダメージレース。

 このままなにもひかれなければ勝てるがなにをひかれてもまずい状況が続くが最後までなにもひかれずに勝ち。


サイドin

3《大爆発の魔道士》
1《ゴルガリの魔除け》



サイドout

2《大渦の脈動》
1《最後のトロール、スラーン》
1《突然の衰微》

普通の感染クリーチャーを除去するのはたやすいので《墨蛾の生息地》に対応できるようにサイドチェンジ。


Game2
 序盤相手から何も出てこない。
これは手札に除去が固まっていると予想して《闇の腹心》ではなくて《漁る軟泥》をだしてみるとやはり除去される。
途中で引いたハンデスで今後のプランをしっかりと練って《ヴェールのリリアナ》で消耗戦に持ちこんでいく。
最後は《樹上の村》と《大爆発の魔道士》が殴りきる。


最終成績7-2。

 トップ8に残れてないので満足のいく結果とは言い難い。
一日BGをつかってみた感想はやはりメタの上位陣ということだけあってかなりメタられていた。
BGのポテンシャルに対して過剰にメタられていると感じたのでまたモダンで使うデッキを考え直す必要がありそうだ。



 今回はここまで。
モダンは練習を積むことでどんどん上手になっていくことが実感できるフォーマットでもあるのでみんなで練習して強くなろう。
私自身も夏のGP神戸に向けて猛練習していく。


それではまたの機会で。



コウ チャンス
主な戦績
プロツアー京都2009 出場
グランプリ名古屋2014 44位
グランプリ静岡2014 90位
グランプリ北九州2013 53位
グランプリ神戸2011 30位
グランプリ神戸2009 22位

プロツアー京都出場のほか、グランプリでのマネーフィニッシュも多数の、関西の強豪プレイヤー。
確かな理論に裏打ちされたデッキ構築・プレイングの評価は高い。

本人のブログ:But so sleepy
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モダンシーズンに向けたデッキのおさらい
 
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