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覚前輝也「プラチナへの道」第1回 
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2015.07.30



皆様初めまして。覚前輝也です。


今回は嬉しい事にBIGMAGICさんにて連載記事を書かせて頂く事になりました。


第一回という事なので、これからこの連載でどういう事を書いていくか、それを簡単に説明します!
タイトルにもあるように、マジックのシーズン1年を通して、MTGプレイヤーの憧れ・最高峰である「プラチナプロ」になるまでの過程を描いて行くシンデレラストーリーとなっています(笑


後は皆様がMTGをやっていく上で、少しでもプロプレイヤーに近づく為の「道しるべ」になれるような連載に出来たらなぁと思っています。





さて、今回は1回目と言う事で、自分自身のMTG人生を振り返って見ようと思います!


自分が一番最初にMTGに出会ったのは中学3年生の時でした。




エキスパンションで言うと『ウルザズ・サーガ』がスタンダードにあった頃ですね。


出会ったキッカケは…忘れました(爆




当時、特に印象に残っているのが「デュエル・マスターズ」という漫画。主人公と、《飛びかかるジャガー》のコンビには憧れました。
(編:あの漫画で「赤緑ステロイド」に憧れた小中学生は相当数いたんじゃないだろうか。)

そんなこんなでMTGを覚えてからは、夢中でこの世界へのめり込んでいきました。


学校の授業中は、ノートの前よりも後ろから埋まって行く事が多かったですね(後ろからはMTGのデッキ作成等を書き連ねていって…)。


特に当時意識していた事は「この局面ならどうプレイするか?」


雑誌「ゲームぎゃざ」でも人気のあった「次の一手」と言う企画、あれですね。
盤面や手札の状況から、次のターンに勝利するにはどのような手を打てば良いかを考える、詰将棋的パズルです。


当時は常日頃から、様々な局面での「自分が少しでも疑問に思ったプレイング」「当たり前/定石のプレイング」「自分で考えたプレイング」をノートに書き出してベストプレイを探すという事を繰り返していました。


その局面での最適解に辿り着く、という事が凄く好きでした。



当時は上記のトレーニングをめちゃくちゃやっていたので、ゲーム中でも大体の局面を一瞬で解けるようになっていました。





高校2年生の時には「高校選手権」があり、3人1チーム(チームメイト同士で喋るの禁止)の大会がありました。通称、マジック甲子園で知られていたあのトーナメントです。



同学年でMTGをやってる人がたまたま2人居たので、誘って練習→出場。
この大会は個人でなく、高校を代表したチームで戦うもの。チームメイトは勿論、在学生でなければなりません。


そのメンバーで近畿予選を無事突破し、東京で行われる本戦へ。




…結果は全国ベスト8敗退。



僕個人としてはこの事が悔しすぎて…。
優勝できなかったあまりの悔しさに、毎週ショップで一緒に練習しているMTG仲間に

「来年同じ高校入って一緒に高校選手権行かないか?」

と持ち掛け、3人とも別の高校から1つの高校に集まるという無茶もしました(驚愕)



そして、3人で「最低優勝」を目標に練習に励み、近畿予選突破!


本戦の結果は・・・









ベスト4敗退。


僕らの夏は、こうして終わりました(笑)


この頃になるとレーティングも平均で2000近くを維持でき、日本でも1ページ目(上位20位)に入るくらいには勝っていました。当時は雑誌の最後尾にこのランキングが掲載されていたりしましたね。



この2000という高い値のレーティングによって、プロツアーや世界選手権に招待はされていたんですが…これらへの遠征費=飛行機代は自費だった為に、これを捻出できず出場する事が出来ませんでした(当時は学生の為、お金の面で苦労していました)。



国内GPですら、関西から遠いところだったらやめとこうかなぁと行かない事すらありました。



今思えば、これはこれで純粋にMTGを楽しんでたんだなぁと思います。


やっぱりお金がないとやりたい事も出来ないし、働こう!と思い、高校卒業を機にMTGを辞めたのを覚えています。(神河・ブロック当時)






そして時は進み、今から約2年前、MTGとは関係のない生活を送っていた自分は、ふと自分の人生を見つめ直しました。





「今までの人生で一番楽しかった事って、なんだろう?」


そう思った時に浮かんで来たのがそう、他でもないマジック:ザ・ギャザリングでした。




青春時代を、費やしたマジック…そう言えば、今ってどうなってるんだろう?と思い、約10年ぶりにインターネットで調べて見ました。




まず、一番最初に目に飛び込んで来たのが…

津村健志

大磯正嗣

彼らの殿堂入りの記事。


当時同世代で同じように頑張っていた彼らが世界を相手に活躍している姿を見て、「格好いいなぁ、羨ましいなぁ」とか、「自分との差は何処でこんなにもついたんだろう?」とか、色々な感情が芽生えました。


それと同時に、彼らの活躍を見てふと頭に浮かんだ事がありました。



「1つの事を頑張れば、なんだって出来るんじゃないのか?」




自分の人生を振り返って一番楽しかった事、やりたい事に打ち込めて、そして努力が認められる。



もし、その世界で認められるのが一握りだったとしても、その一握りに入ろう

いや入る。




これが、僕がMTGに復帰した理由です。




さて、目標は定まったので、ここで一旦久方ぶりのMTGについて調べます。





「どうすれば一握りに入れるか」



現在のMTGではプロレベルというものがあり、上から順に「プラチナレベル」「ゴールドレベル」「シルバーレベル」とあります。


これが約1年単位で獲得したプロポイントによって今シーズン、来シーズンのプロレベルに分けられます。



じゃあ一般人である、自分がプロポイントを獲得するにはどうしたらよいか?



主に2つ。



「グランプリで良い成績を収める」

「1年に4回あるプロツアーに出場する」



基本的には上記2点のみ。


実際グランプリの獲得出来るプロポイントは「雀の涙」程度なので、基本的にはプロツアーに出続ける事が上位プロレベルを獲得していく絶対条件である事がわかりました。


これらの事を踏まえて…自分がマジックの最高峰、プラチナへ到達出来る期間は「3年」と設計しました。


その3年も細かくわけ


1年目
「自分の実力をひたすら磨く年」


2年目「プロポイントを獲得してシルバーレベルに到達し、来シーズンから全てのプロツアーに出場する為のきっかけを作る年」


3年目「プラチナレベルに到達し、以降プラチナをキープし続けるきっかけとなる年」




こう目標を掲げ、MTGの世界に飛び込んで行きました。


1年目。


当時はプロツアーの参加権利を獲得する方法が、現在のPPTQシステムではなくPTQシステムであった為、約100人前後の参加者で優勝するとそれでプロツアーに出場出来るというものでした。



自分は運良くこの1年目の最後のPTQシーズンに優勝でき、プロツアーに出場。世界最強のプレイヤー達が集い火花を散らすプロツアーの空気を掴め、2年目への弾みをつけました。






2年目。

シーズンの序盤に転機が訪れます。



GP神戸優勝。



この年の目標、シルバーレベルにグッと近づく嬉しい勝利でした。

実はこのシーズン・2014年の夏が“人生初モダン”だったのと、練習もあまり出来ずの状態だった為、大会当日もメタゲーム上に存在するデッキ以外のカードは全部「これ何ですか?」聞くというくらいの状態でした。


この時、練習段階ではトップメタの緑黒系をずっと使ってたんですが、この時期の緑黒系の構成では赤のバーン系のデッキに対して逆立ちしても勝てなかったので「長期ラウンドを緑黒系で戦うのは厳しい」という結論になりました。


そこで、その天敵となるバーンから練習してみた所、やはり緑黒系に対して負ける要素がなく、バーン側のサイドボード0枚の状態で圧倒的相性差がある事がわかりました。


しかもこのバーンというデッキ、「トロン」「スケープシフト」「双子」「親和」等にも五分くらいに戦え、苦手なマッチがない事がわかりました。
こうして、使用するデッキがバーンに決定しました。
メインの構成から“相手の事を焼き切る事しか考えてないデッキ”な為、「サイドボードは各々の相手に劇的に効くサイドカードで構成しよう」こう思いました。

まず同じ「バーン」相手に全ての火力を封じる《神聖の力戦》、



「トロン」対策として《溶鉄の雨》でウルザランドを叩き割り、



親和には《石のような静寂》で抑え込む。



ここのマッチを絶対に取ろう、と思いこれらを4枚ずつ。


結果論ですが、この当時モダンと言うフォーマットにおけるデッキタイプが今に比べると少なかった事と、バーンがそれらメタ上のデッキに大体微有利だった為、サイドボードをこの特化型に出来た事がハマり、優勝する事が出来ました。


そこからGPではコンスタントに成績を残し、シーズン(※1)序盤にこの年の目標であったシルバーレベルに到達。




その後GPオークランドに遠征。


この時のフォーマットはタルキール環境のシールド、ドラフトでこの環境の練習量は日本いや、世界で一番練習していた自覚があります。


初日のシールドを8-1で抜け
2日目のドラフトは4-1-1でトップ8からの優勝


一番印象に残っている事は、トップ8ドラフトの準決勝の相手のティムールのデッキがクソ強かった事。


その試合なんですが、ドラフト中に意識できたサイドボードピック。そのサイドプランが見事にハマりサイドカードで盤面の優位を作れ逆転勝利。


神戸の時も嬉しかったですが、この時の達成感はGP神戸とは比べ物にならなかったですね。



その結果プロレベルゴールドに到達。

その後GPオークランドにてシーズン2度目の優勝、プロレベル(※2)はゴールドに到達。



しかし、プロツアーには今期3回出場し、悲しい事に全て参加点(3点)のみで終了。


※1:1年間に4回のプロツアーが行われ、夏のプロツアーを最後に“シーズン”が切り替わる。

※2:プロレベルは、2015年度はプロポイントをそれぞれプラチナ46点、ゴールド35点、シルバー20点獲得することで到達することが出来る。シーズンの切り替わり時に、このポイントを参照して次のシーズンのプロレベルが決まる。



2年目である2014-2015年。後は今シーズン最後のプロツアー、この7月31日~8月2日に開催の「プロツアー・オリジン」を残すのみで…ここで「11勝5敗」以上で来季のプラチナが確定しますが、こればっかりはどうなるかはまだわかりません。


しかし今シーズン、ゴールドレベルになった事で『来シーズン全てのプロツアーに招待』という特典を貰えた事は正直嬉しい!!


そしてこの8月のプロツアーが終われば、いよいよ目標年数の最終年・3年目。
次のシーズンは、本格的にプラチナを獲りに行きます。






と、自分の現状はこんな感じですが…もし皆さんが少しでも“プロになりたい”と思うのであれば、現状のプロツアーのシステムでどうしたら良いか?これに対する僕なりの意見を、以下で答えていこうかと思います。



もしそもそもプロツアーの権利を持っていなかったら、現状断トツで取り組んで欲しいのがあります。それは、“MOPTQ”


ほぼ毎週のように水曜日から土曜日まで、このMOPTQの参加をかけた予選が行われ、週末にMOPTQ本戦があります。

予選を通ると本戦の権利をゲットでき、本戦は毎週100人以下ほどの人数で行われている為、プロツアー出場への一番簡単な方法・近道といった所でしょうか(複数人が権利獲得出来るRPTQと違って、権利を得られるのは本戦優勝者唯一人のみですが)。PPTQ及びRPTQと違って遠征せずに数をこなせる上に、勝利すれば即権利というのは有難いポイントです。


問題は、アメリカ時間に合わせて本戦が行われている為に、時間に融通がつけられないと参加自体が厳しいと言う点。大体日本深夜から、翌朝にかけての長丁場となります。



後は上記の、お店で行われているPPTQトーナメントを優勝し、それにより参戦権利を得た本戦・RPTQで上位入賞をする事(こちらでは上位4~8人に権利が与えられます)。


もしくはGPでTOP8に入る、または13勝2敗の成績を残す、などがあります。





…どれも「今からプロプレイヤーを目指す!」という場合、かなり高いハードルだと思いますが…努力の末にこれらの条件を突破した際には、是非一緒にプロツアーに行きましょう!


突破した時の充実感やプロツアーでの日々は、きっと最高の宝物になるはずです。





「プラチナへの道」連載第一回と言う事で、MTGを始めたキッカケ・来シーズンへの意気込み等書いていきましたが、次回からは参加した大会の結果レポートや調整過程など、プラチナへ向けての現状を書いて行きたいと思っています。


それではまた!!



 
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