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森安元希Damage 4 Wins!第1回:白い《ゴブリンの熟練扇動者》 
 

text by Moriyasu Genki


『4ターンキルとは』
皆さんは4ターンキルという言葉を聞いて、どのようなシチュエーションを思い浮かべますか?


“ビートダウンのどぶん”? “3キルに失敗”? “相手の事故”? 
それとも “《やっかい児》+《欠片の双子》コンボ”?

“《むかつき》+《苦悶の触手》コンボ”や“《実物提示教育》+《全知》コンボ”による2-3ターンキルが横行するレガシーでは、あまり4ターンキルという言葉は強い意味を持ちません。

安定した3ターンキルデッキが明確に禁止裁定の基準に取り上げられているモダン。
そして特にスタンダードで、その環境のスピードを定義づける上で4ターンキル・デッキが大切になってきます。

中速のミッドレンジが速さを犠牲にしてでも得るべきデッキコンセプトやクリーチャースペックの判断基準に。
低速のコントロールが採用すべきコントロールカード(除去やカウンター)のマナ域の決定方針に。

その根底には、必ず“4ターンキル・デッキ”があります。




『スタンダードの4ターンキル・デッキ』
多くの場合、それは速攻を得意とする赤色を主軸としたアグロ・デッキであることが多いです。

近年を遡り、ZEN-SOM期(『ゼンディカー』ブロック・『ミラディンの傷痕』ブロック・『基本セット2011』)の"指標"は、《ゴブリンの先達》が先鋒となった赤単ゴブリンでした。

その系譜はSOM-ISD(『ミラディンの傷痕』ブロック・『イニストラード』ブロック・『基本セット2012』)期にて、《ファルケンラスの貴種》をエンドカードに得た赤黒(白)へと続きます。

また『イニストラード』登場時では白を軸にした人間デッキの一部もその1種類でありました。

ガラリとプールを変えたRTR-THS期(『ラヴニカへの回帰』ブロック・『テーロス』ブロック・『基本セット2014』)へと移行しても、赤黒(ラクドス)の速さに変わりはありませんでした。

自身のサイズをワン・アップさせる"解鎖"のシステムが、そのままキルターンを他よりも1つ早めていたのです。
赤緑(グルール)の"湧血"も速攻デッキには大切なキーワード能力でした。

昨秋から始まった現在のスタンダード、THS-タルキール覇王譚期(『テーロス』ブロック・『タルキール覇王譚』ブロック・『基本セット2015』)ではどうでしょう。
キル・スピードに関して特筆すべきカードは、スタンダード・プレイヤーであるなら誰もが圧倒的なカードがある。と答えるでしょう。


《ゴブリンの熟練扇動者》です。


名実ともにスタンダードを代表する二枚看板の片方ですね。
(そしてもう片方は勿論、ミッドレンジの雄、《包囲サイ》。)



第1ターン、《山》、《鋳造所通りの住人》。

第2ターン、《山》、《マルドゥの斥候》。《鋳造所通りの住人》アタック、2点。

第3ターン、《山》、《ゴブリンの熟練扇動者》。ゴブリン3体でアタック、7点。

そのまま第4ターン。《ゴブリンの熟練扇動者》が計4体のゴブリンを指揮下に置いてフル・アタック、13点。





合わせて22点。これがおそらく最も"簡単"な4ターンキルを成立させます。
《ゴブリンの熟練扇動者》の能力を最大限に活かし、ゴブリンを軸にした赤単の典型的な動きです。


では、この三種類のゴブリン・クリーチャーを4枚ずついれてあとは《山》を足せば、それは4ターンキルデッキなのでしょうか。
いいえ。それだけでは、"4ターンキルすることもあるデッキ"であって、“4ターンキルを標榜できるデッキ”ではありません。
レガシーのコンボデッキの一つ、《実物提示教育》デッキも、《古えの墳墓》と《水連の花びら》からコンボをスタートさせることが時々あっても、普通1ターンキルデッキとは呼ばれませんよね。


『組む』
デッキとして、その環境のトップ・スピードを決定づける為には、動きが安定していなければなりません。
《鋳造所通りの住人》《マルドゥの斥候》《ゴブリンの熟練扇動者》を1つの4ターンキル・パッケージとして見た場合。

これらを用いず、かつ動き的に噛み合うもう1種類のパッケージを取り入れれば、デッキ全体の枚数の比率としても、結果としてデッキ全体の安定が見えてきます。

スタンダードで良く見かける他の赤いクリーチャーをピック・アップしてみます。
《火飲みのサテュロス》、《国境地帯の匪賊》、《モーギスの軍用犬》(授与)そして《大いなる狩りの巫師》でも、4ターンキルが組めます。




この6種類に幾らかのサポート・カードを足すと、安定して4ターンキルを想定できるデッキになるでしょう。
実際に作って、そしてそれが実際どの程度に4ターンキルを成立させるのかを調べてみましょう。


サンプルリストです。

Sample Deckその1
24land
マナコスト
24 《山》  
   
29creature  
4《鋳造所通りの住人》
4《火飲みのサテュロス》
1《僧院の速槍》
4《マルドゥの斥候》
4《国境地帯の匪賊》
3《モーギスの軍用犬》 (②)
4《ゴブリンの熟練扇動者》
4《大いなる狩りの巫師》
1《モーギスの狂信者》
 
7spell  
4《槌手》
3《タイタンの力》
 

『回す』
1マナのクリーチャーやスペルを連打して一気に攻勢を作る形ではなく、
3・4マナのカードをしっかり取っているので、赤単にしては土地が多めだと思われるかもしれません。

実際にこのリストで100回ほど一人回しをしてみました。

4ターン目のダメージ効率を最大限に想定した回し方なので実戦とは異なるプレイングも挟まれますが、先手4ターン目にしっかりダメージ20点に達成できた回数は 53回/100回 ほど。

約5割。安定した4ターンキルを看板にするなら、もう少し高い割合であることが望ましいです。


達成できてない45回の内、幾つかの原因はハッキリとしていました。
(10数回はいわゆる土地詰まりやマリガン地獄で、これは致し方ないかなと思います。)

理由は大きく2つです。


(1)1マナ・クリーチャーから始めないと4キルが難しい。
第1ターンに動きがなく、第2ターンから始めた場合の4ターンキル率が極端に悪かったです。
《マルドゥの斥候》、《ゴブリンの熟練扇動者》、《ゴブリンの熟練扇動者》+《槌手》といったような限定的な組み合わせでしか達成出来ていませんでした。


(2)《国境地帯の匪賊》と《モーギスの軍用犬》のダメージ効率が悪い。
(1)にも繋がるところなのですが、《国境地帯の匪賊》から始めると、殆どの場合、数点足りず4ターンキル出来ません。
第2ターンに出して確定で3点×2回の6点なので、残る第1・3・4ターンのアクションで14点を作るルートでないとなりません。

《モーギスの軍用犬》も第2・3ターンの空いたアクションを埋めるという意味合いしか持たせられず、2点×2回の4点しか"持ち点"がないので、4ターンキル・ルートをシビアに限定させていました。

《国境地帯の匪賊》と《モーギスの軍用犬》をよりハイ・スピードのカードに切り替えることが出来れば、第2ターンから始める4キル率を顕著に高くさせ、全体を通しての4ターンキルの回数も有為に上がるはずです。

実際に一人回しをしてみたことで、"その枠が求めているのに、足りない点数"というものも判明しました。
具体的には、《国境地帯の匪賊》の枠には2-3回のアタックで7-8点を与えるカードが必要。
(同じ打点のように見える《マルドゥの斥候》は、《ゴブリンの熟練扇動者》とシナジーと疾駆能力によって、4ターン・キルへの貢献度を高くしています。)

《モーギスの軍用犬》の枠には1-2回のアタックで6点を与えるカードを必要としていました。
スタンダードのプール全体を見返し、《モーギスの軍用犬》の代替は比較的早く見つかりました。


《ミノタウルスの頭蓋断ち》です。


《モーギスの軍用犬》と異なり第2ターンにこそ唱えられないものの、4点+2点の6点というダメージは求められていたものです。
《モーギスの軍用犬》や《炎跡のフェニックス》のような変形的な除去耐性こそないものの、今検討すべきは第3・4ターンで与えるダメージ量でした。

逆に《国境地帯の匪賊》を埋めるカードは中々見つかりませんでした。
そもそも、条件をクリアするパワー4の2マナのクリーチャー自体がスタンダードに青い《霜歩き》しかいません。
デッキを多色化し、青をタッチして《霜歩き》を投入するべきでしょうか。

現在のスタンダードのマナ基盤では、2色目を検討すること自体は容易です。
対抗色にはM15のダメージランドが、友好色にはタルキール覇王譚のフェッチランドがあります。

なによりJOUの誇る最高の5色ダメージランド《マナの合流点》によって、2色アグロは成立するでしょう。
ランドからのダメージがデメリットとなる前に、相手のライフを0にすることでダメージランドを最大限に利用出来るのも、 速いデッキ特有のメリットといえますね。

デッキの多色化を許容する場合、実は2マナのクリーチャーに《霜歩き》の他に選択肢がもう1枚、発生していました。
(《霜歩き》は《槌手》や《タイタンの力》とのディスシナジーがあり、無条件に採用したいカードではありません。)



『白い《ゴブリンの熟練扇動者》』
皆さんは、2マナにも《ゴブリンの熟練扇動者》がいることをご存知でしたでしょうか?

"攻撃する度に、攻撃しているクリーチャーの数だけパワーが上がる"―…

本来、十中八九《ゴブリンの熟練扇動者》の能力を指し示すそれは、《アクロスの重装歩兵》に書かれているものです。



彼はテーロスが誇る都市国家アクロスの精鋭が一人です。
更に、数えるクリーチャーをゴブリンに限定するようなせせこましいことはせず、攻撃クリーチャーであればなんでも数えます。
1/2という防御的なスペックであるようにも見えるのですが、数えるのは自身も含むので、最低でも2/2の攻撃クリーチャーであることが担保されています。

これに続く3ターン目に《ゴブリンの熟練扇動者》を出すことで、第3ターンに3点(自身とトークン1体で+2)。
第4ターンに5点(自身とトーン2体と《ゴブリンの熟練扇動者》本体で+4)。
課題の打点8点をクリアできるのです。

1マナを出していれば更に2点、4マナを展開しても更に1点と、10点前後を1枚で弾き出す、ダメージの稼ぎ頭です。
面展開との噛み合いから、これを採用しない手立てはないでしょう。


『組みなおす』
改めて白をタッチしたサンプルリストです。

Sample Deckその2
24land マナコスト
11《山》  
5《平地》  
4《戦場の鍛冶場》  
3《マナの合流点》  
1《凱旋の神殿》  
   
29creature  
4《鋳造所通りの住人》
4《火飲みのサテュロス》
1《マルドゥの悲哀狩り》
4《マルドゥの斥候》 赤赤
4《アクロスの重装歩兵》
3《ミノタウルスの頭蓋断ち》
4《ゴブリンの熟練扇動者》
4《炎駆の乗り手》 (②赤赤)
1《大いなる狩りの巫師》
   
7spell  
4《船団の出航》
3《槌手》
   


《アクロスの重装歩兵》をキーカードに据えたことによって、幾つかの変更点が生まれました。
《炎駆の乗り手》は疾駆で唱えれば速攻4マナなので、第4ターンの打点で言えば《大いなる狩りの巫師》よりも殆どの場合、高いです。

特に第3ターン《ミノタウルスの頭蓋断ち》からの《炎駆の乗り手》は、それだけで13点(第3ターン4点、第4ターン2点+3点+4点)あります。
第2ターン《アクロスの重装歩兵》初動で、3枚で合わせて21点。




《タイタンの力》を退けて採用した《船団の出航》も、面展開するこのデッキに非常に噛み合っています。


第1ターン《山》、《火飲みのサテュロス》。

第2ターン《平地》、《アクロスの重装歩兵》(《火飲みのサテュロス》アタック、2点)。

第3ターン《船団の出航》(奮励) (フル・アタック、9点)。

第4ターン(フルアタック、9点)。


合わせて20点。


基本土地2枚と1マナ・クリーチャー1枚、2マナ・クリーチャー1枚と1マナ・スペル1枚の計5枚の4ターンキルは、検討した限りではスタンダードでは最小枚数の組み合わせかなと思っています。
(勿論《火飲みのサテュロス》の枠は2/1であればなんでも構いません。)

第4ターンでの奮励3回での支払いも4打点を発生させ、間を埋めるのに最適でした。



『再び回す』
このリストで、再び100回ほど一人回ししました。
先手で第4ターンに20点に達した回数、69回/100回
これは、3回に2回は達成出来ていることになりますから、実戦でも期待できる数字です。充分ではないでしょうか。
16-17点といった半端な数が極端に減った結果となりました。
何より1,2,3あるいは2,3,4と動いているのに4ターンキル出来ない。ということが如実に減っています。



『大会に出る』
それでは実際に大会に出て、どのぐらい実戦で通用するかを調べてみましょう。
関東住まいの筆者にとって、丁度日程の合った大会は、二つ。

晴れる屋トーナメントセンターのミルウォーキープロツアー予備予選。
田園都市線沿線のGarden City Convention(通称:GCC)

デッキの試運転を兼ねた参加でプロツアー予備予選には出る気になれず、
GCCはこれまで参加したこともなかったので、こちらにさせていただきました。



『サイドボードを組む』
大会に参加するにあたって、サイドボードを組みましょう。
環境最速の4ターンキルデッキである以上、かなり多くのデッキに対してメインは有利(な筈)です。

具体的に、メタゲームのなかのデッキでは《乱撃斬》まで積んで火力に寄せているジェスカイ・テンポに明確に苦手な構造がある以外、殆ど等速で調子が上下にぶれ易い赤単と殴り合いをする他は、こちらのスピードが一歩二歩勝っているという認識です。

その為、サイドボードでは相手が取る対策カードへの対策カードを取る意味合いが強くなります。
数こそ散らしますが、求める役割は2種類です。


(1)中-大型サイズのクリーチャーを先手の利で先出しされる場合への対策。
(2)面展開へ対する軽い全体除去への対策。



(1)は《包囲サイ》や《世界を喰らう者、ポルクラノス》など。
(2)はピンポイントで《悲哀まみれ》のことを意識しました。

実際に組んだサイドボードがこちらです。

3《岩への繋ぎ止め》
1《勇敢な姿勢》
2《オレスコスの王、ブリマーズ》
2《弧状の稲妻》
3《灰雲のフェニックス》
1《大いなる狩りの巫師》
2《かき立てる炎》
1《嵐の息吹のドラゴン》



やはり、《悲哀まみれ》の存在によってサイドの前後で相性差がひっくり返るアブザン・アグロを最もケアすべき仮想敵としました。
15枚全部入れて、《火飲みのサテュロス》以外のタフ1・2かつ速攻のないクリーチャーと《船団の出航》を合わせて15枚抜くようにしています。


それではこのリストは、結果としてどうだったのか。
簡単に試合の記録も織り交ぜつつ、説明してゆきましょう。


Garden City Convention 179th


参加者20名、スイスドロー5回戦で行われました。



第1ラウンド 対シディシ・ウィップ
《黄金牙、タシグル》、《エレボスの鞭》やサイド後の《悲哀まみれ》など、何枚か辛いものがあるマッチです。

第1ゲーム 
先手を取ってテンポ良く動き、重量級のクリーチャーや《エレボスの鞭》が出てくる前に4ターンキルで押し切る!

第2ゲーム ×
《マルドゥの斥候》の疾駆で確実にダメージを稼いでいくべきだったところを普通に2体展開していまい、《悲哀まみれ》でそのミスをしっかりと咎められてしまい、《黄金牙、タシグル》《エレボスの鞭》に繋がってしまう。

第3ゲーム 
マナが思わず伸びるものの《灰雲のフェニックス》を着地させ、変異コストまでたどり着いて、くるくるし始めた。




第2ラウンド 対アブザン・アグロ
ザ・仮想敵です。

第1ゲーム
相手が《羊毛鬣のライオン》だけで2-3ターンを経過させたところに《炎駆の乗り手》が《ゴブリンの熟練扇動者》と共に疾走する。
4ターンキル成功!

第2ゲーム ×
《クルフィックスの狩猟者》《先頭に立つもの、アナフェンザ》を立てている相手の土地が3枚で詰まり、悩んだものの、《包囲サイ》を対処できる手立てが少ないハンドから、 《ゴブリンの熟練扇動者》2体を展開して、4体召集で《かき立てる炎》を《クルフィックスの狩猟者》に。

1ターン待つプランも《先頭に立つもの、アナフェンザ》に撃つプランももっと検討すべきで、そしておそらく1ターン待つプランが最も正しかったです。"初手から持ってなければ"と願ったものの、相手が抱えていた《悲哀まみれ》が直撃してしまう。


第3ゲーム ×
《山》《平地》《岩への繋ぎ止め》2枚と3マナ・クリーチャーたちというハンドをキープした結果、今度はこちらが土地を2枚で詰まらせてしまい、3枚目の土地を引くころには凌いでも凌ぎきれない《包囲サイ》が並び通していた。




第3ラウンド 対アブザン・アグロ
連戦となるアブザン。
第2ラウンドの反省も活かしたプレイングを志す。

第1ゲーム
先ほど同様、相手が《羊毛鬣のライオン》だけで展開を止めたところに、《槌手》を填めた《ゴブリンの熟練扇動者》が走り抜ける。
4ターンキル成功!

相手に見せたカードは全て《山》と赤いカードだけで、白いカードの使い方がサイド後の肝になるだろうと考えていた。


第2ゲーム
相手が明らかに《悲哀まみれ》を抱えているところに《オレスコスの王、ブリマーズ》《大いなる狩りの巫師》と通してゆき、
ダメージレースをコントロールする形を終始保てた。





第4ラウンド 対緑赤信心
今までの相手と比べると序盤に出てくる脅威がないので、メインサイド後ともに比較的有利に戦えると踏んでいた。

第1ゲーム 
《世界を喰らう者、ポルクラノス》1体では受け止めきれないほどに《ゴブリンの熟練扇動者》2枚と《船団の出航》で横に伸ばしきった。
ただ、意外と信心デッキに対して自分の中でインアウトがハッキリしていないことがサイドボーディング中に気づかされる。



第2ゲーム ×
マナクリからの最速《世界を喰らう者、ポルクラノス》を《勇敢な姿勢》してから中盤もつれこんだものの、ブロッカー1体追加ぐらいなら返しのフル・アタックで押し通せる。

というところまで盤面を作ったら、《ナイレアの信奉者》でしっかり1ターン分稼がれてしまい、《火口の爪》と合わせて先にこちらのライフがなくなった。



第3ゲーム ×
サイドボードミスと明確なプレイミスで序盤の《エルフの神秘家》も《囁きの森の精霊》も生かしてしまい、《嵐の息吹のドラゴン》にてライフ3まで詰める。
も、ドラゴンを《火口の爪》で処理されると押し通すカードがなくなってしまった。

ここでアブザンに対しても緑信心に対しても《弧状の稲妻》が弱く、《稲妻の一撃》に変更することを決心。






第5最終ラウンド 対アブザン・アグロ
本日3回目のアブザン。今日の当たりが総じてメタゲームに含まれるデッキであったのは、確認の意味合いではとても良かったです。

第1ゲーム
《アクロスの重装歩兵》と《炎駆の乗り手》+《炎駆の乗り手》+《槌手》で《包囲サイ》を含めたブロッカー3体を乗り越えてライフをもぎ取る。


第2ゲーム

《ゴブリンの熟練扇動者》が生き残り《オレスコスの王、ブリマーズ》が生き残り、アブザン側の対応を後手後手にさせて、そのままフィニッシュ。





『大会の結果』
結果は3勝2敗で7位入賞でした。

Garden City Convention 179th result(外部リンク) でリスト掲載して頂いています。


感想としては、メインは全勝、4ターンキルも5回中3回と、デッキは想定通りの動きをしてくれたと思います。

ヒロイック系とジェスカイ隆盛の最速ルートが3キルなので"絶対に最速"とまで豪語は出来ませんが、環境のスピードを測る上でのリストの一例を提示出来たでしょうか。

落とした2敗はともに明らかにプレイングとサイドボーディングが拙いところの影響が出てしまったのが反省点なので、精進していきます。


最後に、大会を踏まえて微調整を加えたので、もう1回だけサンプルリストです。

Sample Deckその3

24land マナコスト
11《山》  
5《平地》  
4《戦場の鍛冶場》  
4《マナの合流点》  
   
29creature  
4《鋳造所通りの住人》
4《火飲みのサテュロス》
1《万神殿の兵士》
4《マルドゥの斥候》
4《アクロスの重装歩兵》
3《ミノタウルスの頭蓋断ち》
4《ゴブリンの熟練扇動者》
4《炎駆の乗り手》 (②赤赤)
1《大いなる狩りの巫師》
   
7spell
4《船団の出航》
3《槌手》
   
sideboard  
3《岩への繋ぎ止め》
1《勇敢な姿勢》
2《オレスコスの王、ブリマーズ》 白白
2《稲妻の一撃》
3《灰雲のフェニックス》 赤赤
1《大いなる狩りの巫師》
2《かき立てる炎》 赤赤
1《嵐の息吹のドラゴン》 赤赤
     


『Damage 4 Wins!とは』
最後になりましたが、今記事"Damage 4 Wins!"は、今回のように、あまり知られていないギミックを利用した(独自の)4ターンキル・デッキを紹介する記事です。

(時々はモダンかもしれませんし、あるいは3ターンキル・コンボかもしれません)


月に1度程度の更新です。次回は、4月。
期待の新セット"タルキール龍紀伝"から、何かキー・カードを紹介できれば良いな。


それでは、皆さん、初めまして。森安でした。
(普段はビッグマジック主催のイベントでカバレージのお手伝いなどをさせていただいています。)

長らくの文章、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。


 
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