TOP Bigweb MTGショッピングページ
マジック基本セット2015プレビュー!! 
 

 さあさあ、この時期がやってまいりました!夏の基本セット発売直前・プレビューの時期が!今回は、2014年7月18日(金)に発売される『マジック基本セット2015』から最新の情報をお届け!勿体ぶった序文を書いても良いのだけれども、「そんなことより早くカード見せろ!」の声が大きいと思うので、早速公開させていただきましょう!


















ダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカ














ダン!

































 なんだかすごいことになっているイラストにまず目がいってしまう青のレアカード、《霊気渦竜巻》!右の人が既に竜巻に巻き込まれて、上昇型ライダーキックのような一見楽しげなシーンのように見えるのは一端置いておこう。
カードとしては、攻撃クリーチャーを吹き飛ばす防御専用の所謂「疑似除去」である。5マナの青のインスタントでクリーチャーを吹っ飛ばすと言えば、かつては《脱出》なんてカードがあったりした。この《霊気渦竜巻》はそれと似ている様で全く使い勝手が違う1枚に仕上がっている。ポイントを1つ1つ見ていこう。





・効果範囲が攻撃クリーチャー限定である
 このカードの最大のポイントが攻撃クリーチャーにしか効果が及ばないという点。これが何とも一長一短だ。自分のクリーチャーは戦場に残しつつ、相手の攻撃の手を弾くという、両者展開してのダメージレース前提で使用するならば、これは全てのクリーチャーをバウンスしてしまう《脱出》より優れた1枚である。追加効果付きの《濃霧》といったところだろうか。効果が攻撃クリーチャーに限定されているということは、相手にコピーされたり跳ね返されて自分のクリーチャーが消え去ってしまった、みたいに悪用されてしまうということはまずないため、安心できるのも評価すべき点だ。


 しかし効果範囲を狭めたことは、時としてマイナスに働くことがある。対戦相手がコントロールするクリーチャーではなく、あくまで攻撃クリーチャー限定の対処法であるため、全く攻撃に参加しない、所謂システムクリーチャーの類には手も足も出ない。《渋面の溶岩使い》《死儀礼のシャーマン》なんかがライフを詰めにきているのを黙って見ているしかない。また、効果範囲が攻撃クリーチャー限定ということは、攻撃自体はされてしまっている。そのため、《引き裂かれし永劫、エムラクール》の「滅殺」や《茨投スリヴァー》が持つ、攻撃時に誘発する能力だけは、防ぎようがないのだ。

 また、自分がガンガン攻めている時には有効に使えることは少ないだろう。まあこれはワガママというか、ねだり過ぎている感がある。



・手札ではなくライブラリーの一番上or下に戻る
 これがこのカードの最大のセールスポイントと言っても良いだろう。通常、相手の攻撃クリーチャーをバウンスして盤面をやり過ごす、という時には注意しなければならない点がある。それが、バウンスしたクリーチャーをすぐさま第2メインフェイズで再展開されてしまうことだ。結局、1ターンやり過ごせただけで根本的な解決にはなっていないのである。つまり、バウンスを疑似的な除去で使おうと思った場合、バウンス+カウンターの分のマナを用意しなければならず、それは決して簡単なことではない。

 しかし、《霊気渦竜巻》ではそんな懸念は不要だ。相手のクリーチャーが吹き飛ぶ先は手札ではなくライブラリーの上or下だ。相手が下に送ったのなら、そのクリーチャーと再会することはほぼないだろう。上だったとしても、ドロー呪文でもない限りは再登場するのは次のターンとなる。改めて自分のターンを迎えて、そこからカウンターするか否かのプランを立てることが出来るのはとても魅力的で、他のカードにはなかなか真似できない。いうなれば、アドバンテージの取れるスーパー《アゾリウスの魔除け》といったところだ。





 さて、《霊気渦竜巻》が一体どんなカードかはわかってもらえたことかと思う。それでは、その具体的な運用法・対処法を考察してみよう。

 まず、世界中のプレイヤーが最初にこのカードに遭遇するタイミングである、プレリリース。そこでは『マジック基本セット2015』を用いた「シールドデッキ」によるトーナメントが行われる。このシールドデッキにおいて、《霊気渦竜巻》は効果的に唱えることが出来れば一発で勝負を決めてしまう爆弾、所謂「ボム」である。クリーチャーが軒並みいなくなってドローも止まってしまう可能性があるのだ。一発逆転も十分に狙える1枚である。ここで心のどこかに留めておきたいのが、このボムの被害を最小限に減らす方法である。

このカードが致命的に刺さってしまうのは、自軍のクリーチャーを総動員して攻撃する「フルパン(Full Punch)」を行った時。逆に言うと、1体のクリーチャーで攻撃してこれを撃たれても、《追い返し》と同等の効果に抑えることが出来る。青いデッキを使う相手が5マナ立てていた場合、これをケアしながら、現状必要な最小限のアタッカーで攻撃することを心がければ良いだろう。勝つためには全軍突撃しなければならない盤面も勿論あるが、不用意なフルパンには気を付けよう!ってことで。




 一方構築ではどのように使うのが有用なのだろうか。青いコントロール系のメイン・あるいはサイドボードに潜ませて、「白ウィニー」のような軽いクリーチャーで面の攻撃を仕掛けてくる相手への対抗策として使えば、頼りになる用心棒となるだろう。今年の秋には《至高の評決》もスタンダード環境からは去っていくわけで、そうなった時に《太陽の勇者、エルズペス》まで繋げてくれる全体除去としてこのカードが最有力の1枚になるんじゃないかな…と思わせる、可能性を感じる1枚だ。


また、攻撃クリーチャーを吹き飛ばす点に注目して、《タッサの二叉槍》と組ませてみるのも面白い。合計7マナと重いことは重いが、膠着した戦線を一気に突破する恐ろしいコンビネーションだ。新環境で一度は決めたいコンボである。





 まだまだ注目のカードが眠っているであろう『マジック基本セット2015』。今回紹介した《霊気渦竜巻》も、もしかしたら氷山の一角に過ぎないのかもしれない。フルスポイラーが発表されるその日まで、毎日の公式発表をワクワクしながら待とうではないか!ということで、今回は岩SHOWがお届けしました。またどこかでお会いしましょう!それでは!

 
記事一覧へ戻る
(C) Copyright BIG MAGIC All Rights Reserved.