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安田真幸「Modern Deck Tech このデッキを実物提示教育致します(Trico Traft)」 
 
text by Masayuki Yasuda


 皆さん、モダンしてますか?
GP名古屋も終わり、もういくつか寝まくればGP神戸は目の前、あっという間です。
そんなこんなで全国でモダン熱が高まってきている昨今。私もレガシー記事をお休みして、今回はモダン記事を書かせて戴きます!

 私事ですが、先日のGP名古屋サイドイベント、SSS(スーパーサンデーシリーズ)予選で優勝し、この参加権利をゲットしました!
もしSSS本戦で私の名前を見かけても「誰やねんこいつ」と言わず、生温かく見守ってくださいお願いします。

 さて、このSSS予選のフォーマットがモダン構築。
私が使用したデッキは昨年度のPTQシーズンから使い続けている「トリコトラフト」と呼ばれるデッキです。
今回はこのデッキがどんなデッキなのか、動かし方、サイドプラン等を紹介をしましょう。

 と、その前に前回のプロツアーまとめ記事の紹介
・「りょーちんのMad Sappy Suckers」 第3回 徹底分析!プロツアー『神々の軍勢』モダン構築戦!
上位のデッキリストを理解しておくことはサイドボーディングの際とても大事になります、参考にどうぞ。


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 モダンのメタゲームは、スタンダードよりもレガシーに似ています。

豊富なマナ基盤、レガシーと入っているカードに大差ないビートダウンも理由として挙げる事はできますが、最大の理由はコンボデッキの存在。

通常の勝ち筋から軸をずらしたいわゆるアンフェアデッキが、妨害手段を持ち合わせていないデッキに圧倒的な威力を見せ付けます。
勿論、様々なパーツを禁止されて弱体化しているのでレガシー級とは言えませんが、アンフェアの名に相応しい程度にはパワーを持っています。

速度で勝ちに行くのか、妨害手段を駆使して対抗するのか、デッキを考える時から意識しておかなければ、確実にこれらの餌食になってしまうでしょう。


これらアンフェアデッキへの有力対抗馬が、低マナ高クロックのクリーチャーと数多くの妨害手段を持ち合わせたクロックパーミッションと呼ばれるアーキタイプ。

今回紹介する「TricoTraft」はこのアーキタイプに属するものです。




●デッキの特徴

 まずデッキリストをご覧ください。
手前味噌ですが先日のSSSトーナメントで使用したものです。メインボードはこの一年ほど使い続けている構成、サイドボードは都度微調整しています。

Sample Deck
25land
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《乾燥台地/Arid Mesa》
2《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2《蒸気孔/Steam Vents》
1《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
4《天界の列柱/Celestial Colonnade》
1《硫黄の滝/Sulfur Falls》
1《永岩城/Eiganjo Castle》
1《平地/Plains》
2《島/Island》
1《山/Mountain》
2《地盤の際/Tectonic Edge》

12creature
4《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
4《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
2《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
2《修復の天使/Restoration Angel》

23spell
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《流刑への道/Path to Exile》
4《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
2《イゼットの魔除け/Izzet Charm》
3《差し戻し/Remand》
2《マナ漏出/Mana Leak》
3《謎めいた命令/Cryptic Command》
15sideboard
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《天界の粛清/Celestial Purge》
2《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《疑念の影/Shadow of Doubt》
1《石のような静寂/Stony Silence》
1《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1《対抗変転/Counterflux》
1《捕縛の言葉/Word of Seizing》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》
1《摩耗/損耗/Wear/Tear》


メタゲームの上位に存在するデッキではありませんが、汎用性が高く高機能なスペルが詰め込まれたデッキです。
ではどの様な特徴を持つのかを紹介していきましょう。


①高性能高クロックの《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》


  デッキ名の冠にもなるこのクリーチャーは、一撃で6点のライフを奪います。
実質3回の攻撃で試合終了。いえ、フェッチランドとギルドランドが横行するモダンはライフリソースの消費が激しいので、2回の攻撃+後述のバーンモードでほぼ終わりです。
そして「呪禁」が優良な単体除去の横行するモダンで一際輝いており、処理されないま終わることも少なくありません。

少ないリソースで速やかにゲームを終わらせられるのが、このデッキの魅力でもあります。最終的にはこのカードを2、3度タップする事を目標にすれば良いでしょう。そしてそれをサポートするのが、他のスペルや優秀なCIB能力を持つカードです



②除去、妨害、そしてバーン


 《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》で攻めるにあたり、最大の障壁が「パワー2以上の生物」です。まぁほとんどの生物がこの条件に該当してしまうのですが、幸いこれらを跳ね除ける手段がデッキの中に大量にあります。

まずは計10枚を超える豊富な除去スペル。
《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
《流刑への道/Path to Exile》
《稲妻/Lightning Bolt》
《稲妻のらせん/Lightning Helix》
《イゼットの魔除け/Izzet Charm》

私のリストでは計15枚の除去が用意されています。
これら駆使し、肉壁を突破して攻撃を通すのです。

 また打ち消し呪文も忘れてはいけません。
使用するタイミング如何では《Timewalk》にもなりうる《差し戻し/Remand》、
序盤では実質対抗呪文の《マナ漏出/Mana Leak》、そして《謎めいた命令/Cryptic Command》は全てのモードが攻防における有効牌になり、フィニッシュカードとしても使えます。

 序盤をこれらでやり過ごし、場に《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》を設置。対処する側から対処させる側に回る瞬間です。
一度受けに回らせれば上記の除去・妨害スペルをかいくぐっての対処は非常に困難になります。止めは手札、墓地の火力を瞬唱で相手に投げつけるバーンモード。ライフ1桁ならもう射程圏内なので、全力で火力を叩き込みましょう。





序盤  → 除去として機能
中盤  → 《聖トラフトの霊》のダメージを通す。
終盤  → 最後の詰めの手段として





③攻め手が尽きない


 《差し戻し/Remand》《謎めいた命令/Cryptic Command》によるキャントリップ、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》のフラッシュバックを繰り返すことで、手札の消耗を最小限に抑えながら対応し続けることができます。
また手札を使い切った後は《天界の列柱/Celestial Colonnade》が攻撃に参加します。4/4、飛行、土地という条件は対処法がかなり限られるので、手札に衰微や稲妻を抱えたまま殴り切られるプレイヤーを多数見かけました。


この様に

・柔軟な対応力
・短時間で勝負を決められる高い攻撃力
・粘り強い構成


を兼ね備えたのが「TricoTraft」というデ
ッキの特徴です。


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 それでは次に、サイドボードプランを紹介します。
数あるサイドボード候補を紹介し、その中からトップメタにあるデッキに対してどんなカードをin/outするかを、意識するべき点と共に解説します。

スタンダードと異なりカードプールが広大なので、これが正解というサイドボード15枚を選ぶのは非常に難しいです。
毎回悩んだ末に15枚を選別するのですが、それが完璧に正解だったということは一度もありません。大会中、ベンチを温めるだけのカードもよくありました。

また対戦相手のデッキ構成次第でin/outも微調整しますので、今回は一般的なリストを相手にした際のサイドボーディングを紹介します。

 なおトップメタデッキは、先日UPされた
「モダンシーズンに向けたデッキのおさらい」のTier1デッキ相手を想定しました。


こちらも多数のモダンのデッキが紹介されていますので、是非ご覧ください。


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 今回は私のリストでin/outを紹介しますが、まずは他にサイドボードに入りうるカードを役割ごとに列挙します。
まだ未知のシークレットテクを含め他にも入りうるカードがあるのは間違いないので、是非広いカードプールを見渡してみてください。


●妨害スペル
大きく分けて「墓地対策」「コンボ対策」「打ち消し呪文」となります。

《外科的摘出/Surgical Extraction》
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
《法の定め/Rule of Law》
《疑念の影/Shadow of Doubt》
《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
《対抗変転/Counterflux》
《呪文貫き/Spell Pierce》
《否認/Negate》



●パーマネント対策
直接除去や起動能力妨害の対策カードです。
対コンボを兼ねたカードもあります。

《天界の粛清/Celestial Purge》
《神々の憤怒/Anger of the Gods》
《神の怒り/Wrath of God》
《解呪/Disenchant》
《摩耗/損耗/Wear/Tear》
《真髄の針/Pithing Needle》
《石のような静寂/Stony Silence》
《減衰のマトリックス/Damping Matrix》



●追加のクロック
手数を増やして展開し、対応を迫るのが有効な相手用のカードです。
中盤戦以降の勝負になりがちな相手に

《遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errant》
《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》
《殴打頭蓋/Batterskull》
《悪斬の天使/Baneslayer Angel》
《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》



●その他
特定の相手を意識した、有効範囲の狭いカード。

《塩まき/Sowing Salt》
《士気溢れる徴集兵/Zealous Conscripts》
《捕縛の言葉/Word of Seizing》



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では以下が各デッキを相手にした際のサイドプランです。

●《出産の殻/Birthing Pod》
サイドin

2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1《疑念の影/Shadow of Doubt》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》



サイドout

2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《差し戻し/Remand》
2《マナ漏出/Mana Leak》
1《謎めいた命令/Cryptic Command》

 緑黒白のメリーラポッド、赤緑白+青のキキジキポッドに分別されます。両者共に迅速な対応を迫られるのが、以下の2カード。
インスタントタイミングの行動を制限される《復活の声/Voice of Resurgence》と、デッキのエンジンである《出産の殻/Birthing Pod》です。
これらの処理と対応を最優先に考えたサイドボーディングを行います。


まずは可能ならば序盤のマナクリーチャーを処理して高マナ域へのアクセスを制限、《出産の殻/Birthing Pod》の着地を最大限遅らせる事。そして《出産の殻/Birthing Pod》が出ても生物を場に残さない様にしながら攻めること、この2点が大事になります。

 サイド後は手札破壊をサイドインされる点、《復活の声/Voice of Resurgence》の存在を考慮すると、打ち消し呪文の価値が相対的に落ちます。

その弱化した部分をサイドアウトし、全体除去や《出産の殻/Birthing Pod》に対応可能なスペルを増やします。

なおコンボとグッドスタッフの両面で攻めてくる為、汎用性の低い《石のような静寂/Stony Silence》《摩耗/損耗/Wear/Tear》などはinしないプランです




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● 《欠片の双子/Splinter Twin》
サイドin

1《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《天界の粛清/Celestial Purge》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《対抗変転/Counterflux》
1《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1《摩耗/損耗/Wear/Tear》
1《捕縛の言葉/Word of Seizing》



サイドout

4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
3《差し戻し/Remand》
1《謎めいた命令/Cryptic Command》


  純正の赤青ツイン、《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を追加した赤青緑ツインに大別できます。
コンボを決められないことも大事ですが、コンボ外のクロック、そして様々な妨害手段への対応策が必要です。
純正ツインならサイド後の《血染めの月/Blood Moon》と追加される打消し呪文に注意、
タルモツインならば《タルモゴイフ/Tarmogoyf》や《漁る軟泥/Scavenging Ooze》に注意です。

 とにかく安全な盤面以外ではフルタップでターンを渡さない様、即死をケアして動く事を意識しましょう。
またこちらのクロックへは打ち消し呪文以外で干渉されにくい為、先手2~3ターン目ならば積極的にクロックを展開するのも大事です。

余裕がある場合、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》をX=3で設置しておくと双子コンボと《血染めの月/Blood Moon》を両面ケアできます。

 また限定的な状況ですが、《捕縛の言葉/Word of Seizing》で逆無限を狙う事も可能です。

・総督+双子を捕縛し、エンドステップに無限トークン
・こちらに《修復の天使/Restoration Angel》が出てる状態で、キキジキを捕縛




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● ストーム
サイドin

2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《天界の粛清/Celestial Purge》
1《対抗変転/Counterflux》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《摩耗/損耗/Wear/Tear》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》



サイドout

3《流刑への道/Path to Exile》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
1《差し戻し/Remand》

 《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer》と《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension》は見たら即処理!を念頭に置きましょう。
相手の4ターン目以降は常に即死の危険性があるので、可能な限り早めのクロック設置してキルターンを速める事、可能な限り妨害を構えてターンを稼ぐ事を意識したプランを取ります。サイド後は《血染めの月/Blood Moon》のケアも忘れずに。

 不要な除去をサイドアウトし、妨害手段をフルに投入します。


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● ジャンド
サイドin

2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《天界の粛清/Celestial Purge》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》



サイドout

3《差し戻し/Remand》
2《マナ漏出/Mana Leak》
1《謎めいた命令/Cryptic Command》

《闇の腹心/Dark Confidant》
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
と処理しにくい脅威が満載です。
しかし《闇の腹心/Dark Confidant》さえ処理すれば息切れも早いため多少の1:1交換には目を瞑り、1対多交換を意識して少しずつ盤面を制圧していきましょう。

《闇の腹心/Dark Confidant》には全ての除去が、
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》《漁る軟泥/Scavenging Ooze》には墓地対策が、
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》には瞬速クリーチャーが有効なので、それぞれ意識して立ち回ります。

 サイド後のジャンドは手札破壊が満載なので、打消し呪文の価値がかなり下がります。こちらは上記の脅威をケアできる様にサイドプランを取りましょう。

 またジャンドはデッキの性質上、4マナ以上かつタフネス4以上のパーマネントに触り辛いので、《修復の天使/Restoration Angel》や《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》が非常に強いマッチになります。


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●親和
サイドin

2《神々の憤怒/Anger of the Gods》
1《石のような静寂/Stony Silence》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《天界の粛清/Celestial Purge》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》
1《摩耗/損耗/Wear/Tear》
(先手のみ)1《減衰のマトリックス/Damping Matrix》



サイドout

2《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
3《差し戻し/Remand》
2《マナ漏出/Mana Leak》
1-2《謎めいた命令/Cryptic Command》

  高速でクリーチャーを並べて盤面を構築される為、とにかく序盤を乗り切れるかどうか、それが全てです。使える除去は全て使用し、中盤戦以降にもつれこませましょう。それ以降の脅威は《頭蓋囲い》+αのみと考えても問題ありません。

 またサイド後は《血染めの月/Blood Moon》を設置される可能性が高いので、土地の置き方には注意が必要です。
《減衰のマトリックス/Damping Matrix》は設置できれば効果的なのですが3マナと親和を相手にするには悠長なので、先手の時のみinするのが得策です。



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●トロン
サイドin

1《対抗変転/Counterflux》
1《疑念の影/Shadow of Doubt》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《石のような静寂/Stony Silence》
1《減衰のマトリックス/Damping Matrix》
1《捕縛の言葉/Word of Seizing》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》



サイドout

2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《稲妻/Lightning Bolt》
4《稲妻のらせん/Lightning Helix》

  《解放された者、カーン/Karn Liberated》と《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》、
この二つが速く場に出れば出る程、こちらの勝ちが遠のきます。つまりトロン土地3種がいかに早く揃うかどうかですが、それはこちらからは干渉し辛い部分です。

ですので、その速度を少しでも遅める。あるいは揃ってもある程度対応できる様なサイドボードを行います。サーチ対策、起動型能力の対策、ハードカウンターが最も効果的ですね。

 《捕縛の言葉/Word of Seizing》は上記2カードが出た返しでゲームを決める事も可能なカードなので、非常に効果的です。
トロン土地を一時的に奪うことも可能なので、ビッグアクションを起こされるターンのアップキープに打ち、ターンを稼ぐ事も可能ですね。



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●コントロール
サイドin

2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《疑念の影/Shadow of Doubt》
1《対抗変転/Counterflux》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》



サイドout

2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
2《稲妻のらせん/Lightning Helix》
2《流刑への道/Path to Exile》

  モダンでは唯一と言ってもいいぐらい全体除去を搭載したデッキの為、こちらのクロックがすぐに除去されがちです。
1対多交換を取られない様に、少しずつのクロックを刻む事が一つの指針となるでしょう。
また致命的なカードとして《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation》がある為、これは絶対に通さないことを意識してゲームを進めましょう。


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●同型(TricoTraft)

サイドin

2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《対抗変転/Counterflux》
1《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite》
(後手)1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
(後手)2《神々の憤怒/Anger of the Gods》



サイドout

4《稲妻のらせん/Lightning Helix》
(後手)3《差し戻し/Remand》

 一言で言うならば、トラフトゲー。
先に《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》を設置した側が非常に有利になります。
他のクロックは豊富な除去で軒並み処理できる為、いかに《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》を処理しつつゲームを進めるかが焦点です。

 それ故、先手・後手で役割がはっきりと分かれるマッチとなるでしょう。サイドアウトするのはキーカードにならない《稲妻のらせん/Lightning Helix》、後手なら強さの半減する《差し戻し/Remand》。
サイドインは《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》への牽制とハードカウンター、追加のクロックでしょうか。後手ならクロックの処理方法を増やすサイドボードにします。



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 いかがでしたでしょう?TricoTraftというデッキについて、イメージは沸いたでしょうか?

 モダンはプールが広い分カードパワーが非常に高いので、全てのデッキが強いです。その代わり構築時の難しさ、プレイの選択肢の広さ、または相手のデッキに入っているカードの予想の難しさなど、違った面白さがあります。

その数あるデッキと対等に戦えるポテンシャルをもったTricoTraft。この記事をきっかけに使ってみたという方が増えれば、私としては幸いです。


それでは皆さま、良いモダンライフを!!



 
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