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熊猫杯直前レガシー解説 
 


 皆さんこんにちは。GP静岡から早4ヶ月。あっという間に次のGPの季節がやってまいりました。今回のGP名古屋でも、レガシーのサイドイベント―――題して「熊猫杯」が開催されます。

 これを目的にグランプリへ参加される方も多いのではないでしょうか?  そんな、注目のレガシーですが、まずは現在活躍しているデッキをおさらいしていきましょう。




勝ち組を探せ!
①Death and Taxes
23land
1 《魂の洞窟/Cavern of Souls》
1 《地平線の梢/Horizon Canopy》
3 《Karakas》
4 《リシャーダの港/Rishadan Port》
4 《不毛の大地/Wasteland》
10 《平地/Plains》

26creature
2 《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
2 《オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos》
3 《ちらつき鬼火/Flickerwisp》
3 《セラの報復者/Serra Avenger》
4 《ルーンの母/Mother of Runes》
4 《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
4 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4 《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》

11spell
1 《殴打頭蓋/Batterskull》
1 《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
1 《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
4 《霊気の薬瓶/AEther Vial》
4 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
15sideboard
1 《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
1 《万力鎖/Manriki-Gusari》
1 《真髄の針/Pithing Needle》
1 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2 《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
1 《呪文滑り/Spellskite》
2 《忘却の輪/Oblivion Ring》
2 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2 《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
2 《大変動/Cataclysm》
 今や、環境的にビートダウンデッキは厳しい冬の時代を迎えています。統率者2013に収録された《真の名の宿敵》は環境に多大な影響を与えました。まず初めに、Team Americaで結果を残した《真の名の宿敵》は瞬く間に環境を席巻し、多くのデッキで採用されました。それによる地上戦闘の否定、及び単体除去の否定。3マナの《大祖始》(相手にとってだけの)が残した爪痕は小さくありませんでした。
それに伴って増加したコンボデッキの躍進はビートダウンデッキにとってまさに「泣きっ面に蜂」の事態でした。




 ですが、それでも環境からビートダウンデッキが《根絶》されたわけではありません。それがDeath and Taxesです。この白単色のデッキは上手く環境に適応し、今日まで生き残って来ました。

 《石鍛冶の神秘家》による明確な勝ち筋と《霊気の薬瓶》を使ったトリッキーな戦術を併せ持つこのデッキはただのビートダウンではありません。

 メインから4枚採用された《スレイベンの守護者、サリア》はあらゆるコンボに睨みを利かせ、《ファイレクシアの破棄者》と《Karakas》は環境の有力デッキであるSneak Attackの《実物提示教育》と《だまし討ち》を封殺します。また、「神々の軍勢」で参入した新たな伝説のクリ―チャー《オレスコスの王、ブリマーズ》もこのデッキではキラリと光ります。

 トークンを生成する能力は装備品と相性が良く、《Karakas》ともシナジーがあるとなれば使わない手はありません。タフネス4のこの王様は《真の名の宿敵》が立っている状況でも殴りかかれ、また横からダメージを通すことが出来ます。
何よりシステムクリ―チャー満載のこのデッキは使っていて楽しいです。


②奇跡コントロール
22land
1 《Karakas》
1 《秘教の門/Mystic Gate》
2 《乾燥台地/Arid Mesa》
2 《平地/Plains》
2 《Tundra》
2 《Volcanic Island》
4 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4 《島/Island》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》

4creature
2 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
2 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》

34spell
1 《呪文貫き/Spell Pierce》
1 《呪文嵌め/Spell Snare》
2 《対抗呪文/Counterspell》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
4 《Force of Will》
4 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2 《天使への願い/Entreat the Angels》
2 《思案/Ponder》
4 《終末/Terminus》
2 《相殺/Counterbalance》
4 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4 《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
15sideboard
1 《殴打頭蓋/Batterskull》
1 《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
2 《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
1 《山/Mountain》
3 《紅蓮破/Pyroblast》
2 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
1 《サーボの網/Tsabo's Web》
1 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1 《摩耗/損耗/Wear/Tear》
  グランプリ・パリで大活躍した生粋のコントロールデッキです。レガシーは基本的に攻めている方が強い環境なのですが、このデッキは例外です。《剣を鋤に》と《終末》が相手の猛攻をしのぎ、《相殺》が追撃を許しません。
 
 PVもグランプリの大舞台でこのデッキを選択したことからも、このデッキの高いポテンシャルがうかがえます。
最近では、環境の青の蔓延に合わせてメインから《紅蓮破》や《赤霊破》を入れるなど尖った構築が目立ちます。これだけ《真の名の宿敵》や《実物提示教育》が使われるのなら納得の構築かもしれません。

 Death and Taxesが流行しているならサイドボードに《硫黄の精霊》を取ると効果的でしょう。
どのデッキにも満遍なく戦える優等生デッキです。
③BUG
23land
1 《Bayou》
3 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
3 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
3 《汚染された三角州/Polluted Delta》
3 《Tropical Island》
3 《Underground Sea》
3 《不毛の大地/Wasteland》
4 《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》

11creature
1 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
2 《悪意の大梟/Baleful Strix》
4 《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》
4 《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》

26spell
2 《悪魔の布告/Diabolic Edict》
3 《Force of Will》
4 《突然の衰微/Abrupt Decay》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
1 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
2 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
4 《思考囲い/Thoughtseize》
3 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3 《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
15sideboard
2 《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
2 《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1 《Force of Will》
2 《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》
2 《呪文貫き/Spell Pierce》
1 《外科的摘出/Surgical Extraction》
1 《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
1 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
2 《Hymn to Tourach》
1 《毒の濁流/Toxic Deluge》
 近年最も強化を受けた色とは?

 色々な説はあると思うのですが、個人的にはラヴニカへの回帰で大幅に強化を受けた黒緑だと思います。特に《死儀礼のシャーマン》は優秀なマナクリ―チャーであり、墓地対策であり、ライフを削るシステムクリーチャーと八面六臂の大活躍をしています。
このクリ―チャーの活躍で、それまで一線級であったデッキやカードが消えてしまうなど環境に大きな変化をもたらしました。



 さて、そんな大活躍のBGカラーですが今回はBUGというカラーリングのデッキについてご説明していきます。
現在このカラーリングは高速・中速・低速全てのタイプが活躍しており、順にTeam America・BUG Midrange・BUG Controlと呼ばれております。

  上記のデッキリストはその中でもBUG Controlと呼ばれるタイプです。序盤の動きを手札破壊と《死儀礼のシャーマン》が支え、中盤は《真の名の宿敵》ががっちり地上を止め、終盤は6枚入っているPWが相手の息の根を止めます。


④Sneak Attack
19land
3 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
3 《裏切り者の都/City of Traitors》
3 《島/Island》
3 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
3 《Volcanic Island》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》

9creature
1 《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
4 《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
4 《グリセルブランド/Griselbrand》

32spell
1 《誤った指図/Misdirection》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
4 《Force of Will》
4 《呪文貫き/Spell Pierce》
3 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
4 《思案/Ponder》
4 《実物提示教育/Show and Tell》
4 《騙し討ち/Sneak Attack》
1 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3 《水蓮の花びら/Lotus Petal》
15sideboard
1 《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
3 《血染めの月/Blood Moon》
1 《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
2 《直観/Intuition》
1 《誤った指図/Misdirection》
2 《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》
1 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3 《紅蓮地獄/Pyroclasm》
近年益々強くなっているクリ―チャーですが、《引き裂かれし永劫、エムラクール》、《グリセルブランド》の2枚が世に出たことで《実物提示教育》の価値は大きくなりました。

 最早ファンデッキ用のカードではなく、トップメタデッキとしての地位を確立しました。
「強いクリ―チャーを高速で出す」というシンプルなプランはそれゆえに対策され難いです。またコンボパーツを《Force of Will》で守れるので、コンボを押し通す力もあります。
デッキの動きとしては《実物提示教育》でデカ物を出す。または《だまし討ち》で速攻を付与した状態で相手に殴りかかります。

《 引き裂かれし永劫、エムラクール》は滅殺で相手を再起不能にし、
《グリセルブランド》は7枚ドローが次弾を約束します。

 どちらで攻撃されても相手は非常に辛いのでアタックさえ通れば勝利は目前でしょう。




 また、《死儀礼のシャーマン》による多色化環境ではサイドボードに3枚採用された《血染めの月》がゲームエンドカードとして機能するでしょう。
勿論、凶悪な強さを持つデッキとして認知されているので対策カードと戦うことは免れないです。しかし、それでもお釣りが出るぐらいのパワーがこのデッキにはあります。


⑤エスパー石鍛冶
23land
2 《島/Island》
1 《平地/Plains》
1 《沼/Swamp》
4 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《湿地の干潟/Marsh Flats》
4 《汚染された三角州/Polluted Delta》
2 《Scrubland》
4 《Tundra》
2 《Underground Sea》
1 《Karakas》

10creature
2 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
4 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》
4 《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》

27spell
2 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1 《殴打頭蓋/Batterskull》
1 《火と氷の剣/Sword of Fire and Ice》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
2 《対抗呪文/Counterspell》
4 《Force of Will》
4 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1 《梅澤の十手/Umezawa's Jitte》
1 《思案/Ponder》
2 《至高の評決/Supreme Verdict》
4 《思考囲い/Thoughtseize》
1 《名誉回復/Vindicate》
15sideboard
1 《万力鎖/Manriki-Gusari》
3 《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
1 《謙虚/Humility》
2 《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
3 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2 《誤った指図/Misdirection》
2 《呪文貫き/Spell Pierce》
1 《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》

 レガシーで最良の選択とは何でしょうか?
《渦まく知識》を使うこと?《思考囲い》を使うこと?《石鍛冶の神秘家》?《精神を刻む者、ジェイス》?いやいや《真の名の宿敵》は外せないしな…。



 全部使ってしまおうではないか。

 そんな欲張りな思考を実現出来るデッキがあります。それがエスパー石鍛冶です。
 コントロールデッキに分類されるデッキですが、高いカードパワーに裏打ちされた豊富な戦略がこのデッキを支えます。相手に合わせて、コントロールからクロックパーミッションまで動きを変えることが出来ます。

 特に《思考囲い》→《石鍛冶の神秘家》はどの相手にも効く強力な動きです。受け一辺倒の従来のコントロールデッキと違って自分からゲームを動かす力があります。

 相手によって自分の動きを最適化出来る柔軟性がこのデッキの持ち味です。今回のような大規模大会でその魅力は俄然高まるでしょう。
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